1歳6カ月〜2歳頃になると、自我が目覚めはじめ「何でも自分でやりたい」「チャレンジしたい」という気持ちが強くなってきます。子どもの「やる気」を上手に受け止め、少しづつ「出来る」を増やしていくようにしましょう。

指差し表現

この時期の子どもは、自分の興味のあるものを見つけると指をさして、お母さんに伝えようとします。子どもが言葉にできない時は、お母さんが代わりに「飛行機がお空飛んでるねえ」などと、話してあげましょう。お母さんの言葉を聞く事で、子どもは新しい言葉をインプットし、その経験を何度も繰り返すことで、自分の言葉としていくのです。

2語文の会話

「マンマ」「イヤイヤ」「ワンワン」など、これまでは1語だけだったお話が、「ブーブー、きた」「ワンワン、おおきいね」など、しだいに2つの言葉を使ってお話しするようになってきます。言葉が中々出てこないと不安に感じているお母さんもいるかもしてませんが、言葉の発達は、一人ひとりペースが違うものです。言葉は、その子が持っている「言葉のコップ」が一杯になった時に、自然と溢れ出てくるもの。コップのお水を注ぐみたいに、色々な言葉をかけてあげましょう。

言われた事を行動できる

「〇〇ちゃん、〇〇とって」「これはゴミ箱に捨ててくれる?」など、言われたことを正しく理解して、行動に移すことが出来る様になってきます。また、これまでは全てお母さんに任せっきりにしていた歯磨き、手洗いなども、少しづつ自分で出来る様になってきます。親は、子どものやりたい気持ちと行動を上手にサポートし、この時期に生活習慣を身につけさせるといいでしょう。指示した通りに行動する事が出来た時や、歯磨きなどきちんと出来た時は、沢山褒めてあげましょう。

自我の目覚め

一歳半を過ぎるころから、急にイヤイヤがおおくなることがあります。でも、これは「何でも自分でやりたい」「チャレンジしたい」気お持ちの表れ、子どもの成長の証です。何でも自分でやりたい・・・でも、うまく出来ない!あれがしたい・・・でも、やらせてもらえなかった!本当はこう言いたいのに・・・・上手く言えない!まずはお子さんの悔しい気持ちを受け止めてあげましょう。子どもは、自分の気持ちが分かってもらえると、みるみる勇気が湧いてきて、また挑戦しようという気持ちになります。子どもにやらせると、時間がかかるし、お母さんは大変な事が多いと思いますが、子どもの「やる気」を上手に受け止め、サポートしてあげてください。

自分でやりたがる時は

洋服の着替え、食事、靴の脱ぎ履きなど、大人が手伝ってあげた方が、スピードも速いし周りを汚すこともないので楽ですが、子どもの「自分がやる」という気持ちを大切にして、チャレンジさせましょう。「自分がやる」は自立心の表れ。日常生活の中での「できた」という感動と体験は、子どもたちの自立心を育てる基礎となります。ただし、危険なものに手を出したり、危ない事を一人でしようとした時は、きっぱりとやめさせ、何故してはいけないのか、その理由をきちんと説明するようにしましょう。お手伝いをしたがるのも、この時期です。時間はかかりますが、ぜひ沢山のお手伝いを子どもにさせてあげましょう。

成長を見守って

子どもの成長は、遊びにも現れます。同じおままごとでも、少しづつレパートリーが増えたり、作業が複雑になってきます。ぜひ、遊びの中での子どもの成長を見つけましょう。はじめは、上手くいかなくても、繰り返し行う事で、少しづつ上達していきます。失敗が続くと、ついつい大人がやってしまいがちですが、優しく見守ってあげてください。子どもが一人では出来なくて、親のサポートを求める時は、優しくサポートし、時にはもう一度やり方を教えてあげるといいでしょう。大人は子どもが一度出来ると、もう出来ると思い込んでしまいがちですが、子どもは、一度できたことでも次は出来ないという場合も沢山あります。子どもは「出来る」「出来ない」を繰り返しながら、少しづつ上達し「出来る」確率が高くなっていきます。あまり、先を急がず、少しづつ「出来る」を増やしていくようにしましょう。

ごっこ遊び

毎日の生活の中で、お母さんのやっていることをみたり、想像力も随分と育ってきているので、おままごとのような「ごっこ」遊びをやりたがります。お母さんごっこにお店屋さんごっこ、電車ごっこなど。おままごと遊びは、女の子の遊びと思っているお母さんも多いようですが、男の子もおままごと遊びが大好きです。性別に関係なく、沢山のごっこ遊び、真似っこ遊びを親子で楽しみましょう。特に、子どもの憧れはお母さんなので、お母さんが毎日やっているお料理、掃除、洗濯などには、興味を持つ子が多いようです。

見立て遊び

四角い積み木やブロックを車にみたてて走らせたり、葉っぱをおままごとのお皿の代わりにしたりする、「見立て遊び」も増えてきます。子どもたちは、遊びの天才なので、積み木などのシンプルなものや、葉っぱや小石など自然のものを上手に使って遊んでみましょう。また、お散歩の時などに、雲を眺めながら、「あそこに、ゾウさんがいるよ」など、雲の見立て遊びをするのもお勧めです。言葉と同じように、お母さんが沢山の見立てをしてあげると、子どもも自分で何かを見た時に、自分なりの見立てをするようになってきます。

絵本

これまで絵本に興味のなかった子どもも、少しづつ言葉が分かるようになり、絵本に興味を持つようになってきます。一度は読み聞かせにチャレンジしたものの、ページをくしゃくしゃにしたり、本を投げたりで、絵本から遠ざかっていた人も、もう一度絵本の読み聞かせにチャレンジしてみましょう。読み聞かせの絵本を選ぶ時は、絵本に書いてある対象年齢にこだわらず、子どもが好きな乗り物や動物などの絵本や、言葉がリズミカルで楽しい絵本などがお勧めです。また、絵本に書いてある文章の通りに読むだけでなく、絵を見てお話をしたり、子どもの様子を見ながらお話を簡単にしたり、絵本を楽しむ工夫をしてみましょう。絵本の読み聞かせは、文字を早く覚えさせるなどの学習の目的でなく、子どもの心を豊かにするものです。大好きなお母さんのそばに寄り添いながら、お母さんの声を聞き、お母さんと同じ時期を過ごすことに子どもは喜びを感じます。ぜひ、子どもと一緒に絵本の時間をお楽しみください。

お絵かき遊び

色々なことに興味を持ち、手先も随分器用に使えるようになって、お絵かき遊びなど遊びの世界がグンと広がる時期です。お絵かきは、家にあるペンなどを使ってもいいんですが、出来れば書きやすいものを選んであげるといいでしょう。お勧めは、クレヨンとフェルトペンなど柔らかいもので、持つところが太めの持ちやすいもの。色鉛筆やボールペンなどの芯が硬く、色の出にくいので、描くことがもう少し上手になってからがいいでしょう。鉛筆なら4Bくらいがお勧めです。クレヨンやフェルトペンを手にした子どもは、グルグルと意味のない殴り書きを始めます。大人から見たら、「なんだこれ」と思うものばかりですが、子どもは「描く」「線が生まれた」ことに大満足しています。子どもが「描きたい」という気持ちがあるときは、何枚でも制限せずに、好きなだけ描かせてあげましょう。なかには、一度に何十枚と描く子もいますので、紙は沢山用意しましょう。また、お絵かきというと、画用紙やノートなど小さい紙に描かせてしまいがちですが、たまには床一杯に模造紙を広げて思う存分子どもに描かせてあげる機会を作ってあげると、子供たちは大喜びします。他にも、シールを貼ったりはがしたりする遊びも大好きです。手を使う遊びは、子どもの集中力を伸ばします。色々な遊びを取り入れてみてください。